うつ病とうつ状態との違いはどこにある?

うつ病は継続的なうつ状態によって発症する病気です

うつ病とうつ状態は似ている症状ではありますが、その2つには大きな差があります。まず「うつ状態」について説明します。うつ状態というのは一時的な気分の落ち込みを意味しており、病気ではありません。例えば、会社でセクハラ・パワハラに遭った、受験や就職活動に失敗してしまった、などの事由により気分の落ち込みが激しく、一時的に日常生活に支障をきたしている状態です。特に女性は月1回の月経によりホルモンバランスが崩れやすく、うつ状態に陥りやすい傾向があります。一方「うつ病」はこの「うつ状態」が継続的に続いており、自身の健康状態が大いに損なわれている場合、診断されます。例えば何週間も夜眠れなかったり、強い焦燥感や倦怠感を継続的に感じている、という症状があります。ただ、決定的にうつ病とうつ状態を分ける症状はないため、もし「おかしいな」と感じた場合は精神科へ定期的に通わなければなりません。

何故「うつ状態」という診断が必要なのでしょうか。

「うつ病」が病気で「うつ状態」は病気ではないのであれば、なぜ「うつ状態」の診断書が発行されるのでしょうか。おそらく診断書には「抑うつ状態」と記載されることが多いかと思います。一番の理由は患者を守るため、と考えられます。気分の落ち込みがひどく、仕事や学業に支障をきたしており、継続的に活動することが困難な場合、患者にとって必要なのは「働くことが難しい」という証明です。ただ、うつ病と診断されるには、明確な基準がないため断定することは非常に困難です。その場合、うつ病の前段階として「うつ状態」であるという診断書を発行することができます。診断書があることで、患者にとっては周囲のサポートや理解を得ることができ、たとえ休職することになっても、回復の目処がたてば復職することができます。周囲の理解や手当・サポートのためにも「うつ状態」の診断書は非常に重要なのです。